15年前に竣工した国立の「木箱」の改修工事が始まりました。
竣工時の建て主は当時、京都に住んでおられた83歳のひとり暮らしのご婦人でした。
今年の1月に99歳を前に亡くなったそうです。
亡くなる前日までお元気で、ご自身で家事をなさっていたそうです。
「新しい家で少しでも長く、楽しく過ごしたいので、早く建ててください。」と希望されたのを覚えています。
改装にあたり、近隣挨拶をした時に、近所の方から、ご婦人の生活ぶりや私の知らなかった経歴なども教えていただきました。そして、この「木箱」を気に入っておられたことを教えていただき、設計者としてうれしく思いました。
