2016.02.16

    建築家 大江匡設計の細見美術館

    細見美術館にははじめて行きました。展覧会の鑑賞者から見ると細見美術館は少し変わった空間構成をしています。
    鑑賞者は、まず、一階の展示室に入ります。こじんまりした展示室です。
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    はじめの小さな展示室から次の展示室に移ろうとすると、いきなり外部に出ます。階段があり、地下に下りていきます。
    次の展示室もほぼ同じ小さい展示室です。
    その次もいきなり外部に出て階段で地下2階まで降りて、もっと小さい展示室に入ります。私が行った日は気温が低く、一時は雪が舞っていました。鑑賞者の年齢は高い人が多かったので、かわいそうに感じました。3つの小さな展示室を縦に重ねて、外部階段でつなげた展示空間です。鑑賞後は地下2階から先ほどとは違う外部階段で1階まで登ります。展示空間は小さいですが外部階段が面する外部の吹き抜けは地下2階から地上3階までの大空間です。このような特殊な構成ですから建築家の設計だとわかります。
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    この建築の一番の特徴は地下2階にある中庭と5層にわたる吹き抜けです。しかし残念なことに、外部になっている地下2階の中庭には雨があたらないように、乳白色のポリカーボネイトの波板の屋根がかけられた安普請の収納部分がありました。当然、竣工後につくられたのでしょう。この建築の見せ場が台無しです。建築家がかわいそうです。とてもその部分の写真はお見せできません。さらに外部階段には転落防止用のネットが張られていました。寒い中、階段で移動する多くの一般の来館者には、非常階段とバックヤードに見えたことでしょう。
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    帰りがけに、建築家を知りたくて、受付で美術館のパンフレットを貰いました。そこには、「建築家 大江匡」設計と書いてありました。残念ですが現状は「建築」として使われていませんでした。
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    事務所に戻り、「新建築」でこの美術館のデータを見ました。驚いたことに用途が美術館・住宅とあります。一部分が住宅になっているようです。また、建蔽率と容積率をぎりぎりまで使っています。外部階段などは建蔽率と容積率に含まれないよう工夫しているのがわかります。外観写真は印象が違います。それは当初あった植栽は現在、すべて取り払われていました。いろいろな事情で現在のようになったのでしょう。あまり、自分以外の設計の建物を見る機会がありませんが、その日はいろいろと考えさせられました。この建物を体験して、私が違和感を感じた箇所は、「敷地が狭かった」ということによると思いました。つまらない結論で申し訳ございません。
    Posted at 22:09 | 未分類 |